香水の香りの知的財産保護?
2010(平成22)年11月30日(火)
『台頭する「コピー香水」と闘う香水・香料業界』という見出しの記事です。
香りをコピーした商品への対応策としては、「特許」という方法もあるが、成分や製造方法などを秘密にすることで自衛している。業界としては、「香りは芸術」として、「香り」のその製造技術や香りそのものが著作権保護の対象であると認めさせる必要がある、と考えているというものです。
この記事の中で、知的財産に関して補足すると、「理論的には香水の成分を特許で保護することは可能だが、調合が明らかになるのを嫌って特許を申請しない企業が多い。」という部分があります。
特許制度は、「発明者には一定期間、一定の条件のもとに特許権という独占的な権利を与えて発明の保護を図る」者ですが、一方で、「その発明を公開して利用を図ることにより新しい技術を人類共通の財産としていくことを定めて、これにより技術の進歩を促進し、産業の発達に寄与しようとするもの」なのです。
つまり、特許が認められると独占的な権利が与えれるものの、一方ではその特許内容、香水の場合には成分や製造方法なども公開されます。また、この特許も一定期間の間認められるため、特許期限が切れた以降は、誰でもがその特許内容を利用することができるというものです。その点では、特許をしても対策としては万全ではないというものです。
▼知的財産リンク集(国の知的財産戦略推進事務局のページから)
http://www.ipr.go.jp/link1.html